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2025年3月31日

職場内のハラスメント防止対策のポイント

テーマ1 ハラスメントの影響と防止対策の必要性

テーマ2 職場で起きやすいハラスメントの種類

テーマ3 ハラスメント防止対策のポイント

 

昨今、ハラスメントに対して厳しい目が向けられています。ハラスメントが起き、ひとたび悪評が立つと、企業価値やコーポレートイメージの著しい低下を引き起こし、また、職場内の離職率・訴訟リスクを高め、生産性も悪化するなど、大きな経営リスクを伴います。

この時流を受け、2025年3月11日に、政府はカスハラ防止を全企業に義務付ける労働施策総合推進法の改正案を閣議決定しました。そこで、今回は、職場内のハラスメントとその対策についてご説明いたします。

 

・・・テーマ1 ハラスメントの影響と防止対策の必要性・・・

職場は、働く人たちが人生のなかで多くの時間を過ごし、様々な人間関係をつなぐ場所です。そのような場所で“ハラスメント”が起こるとどうなるでしょうか? ハラスメントが与える影響は広範囲にわたり、実際に起こると会社や働く人たちに与えるダメージは甚大なものとなります。テーマ1では、ハラスメントの影響と防止対策の必要性についてご説明します。

 

■ハラスメントの影響(被害者、周囲の人々、加害者、企業)

まず初めに、ハラスメントが与える影響についてです。ハラスメントはハラスメント被害を受けた人(被害者)のみならず、周囲の人々、ハラスメントを行った人(加害者)など、会社の至る所に多大なる影響を及ぼします。どのような影響があるか見てみましょう。

①ハラスメント被害者

職場でハラスメントを受けることにより、人格や尊厳を傷つけられるだけでなく、仕事への意欲や自信をなくす、心の健康の悪化につながる、休職や退職に追い込まれるなどといったことが考えられる。最悪のケースには生きる希望を失ってしまい、ハラスメント被害者が自殺にまで追い込まれたケースも。

②周囲の人々

ハラスメントが社内で起きている事実を知ることで、仕事への意欲や安心感、働きやすさが低下し、職場全体の生産性にも良くない影響を及ぼす。また実際に、ハラスメントの現場を見ることで大きなストレスにもなる。

③ハラスメント加害者

社内において自分の信用を失墜させることとなり、懲戒処分や訴訟のリスクを抱える可能性がある。“ハラスメントをした人”というレッテルがずっと付いて回り、自分の居場所を失ってしまうことも。

④会社

“企業価値・コーポレートイメージの低下”や“業績悪化”、“貴重な人材の損失”につながる恐れがある。また、職場のハラスメント問題を放置した場合、裁判で“安全配慮義務違反による債務不履行責任”、“使用者責任としての不法行為責任”などに問われることも。

 

ハラスメントの影響について見ましたが、会社として何も対策をとらずに職場内のハラスメントを放置しておくと大きな経営リスクを伴うことをご実感いただけたと思います。ハラスメント防止対策をすることによるメリット、得られる効果などについても確認しておきましょう。

【メリット】

働く人たちの安心感が生まれ、働きやすさがアップします。また、ハラスメントのない公平に働ける職場環境だと、会社への信頼感や従業員エンゲージメントが高まります。人材確保に悩む中小企業が多いなかで、従業員の体調不良などによる欠勤、休職・離職を減らすといったことにも繋がります。離職率が下がることで、採用コスト抑制の効果も期待できます。

【ハラスメントがない職場になるとどうなる?】

ハラスメントがない職場になると、コミュニケーションが活性化し、業務効率化や生産性の向上、 顧客獲得や新たな取り組みのアイデアが生まれるなどといったポジティブな効果が出るでしょう。一連の結果、会社の売り上げが上がり、業績も向上するといったことが考えられます。対外的には、会社への社会的信用度、企業イメージの向上にも繋がります。

 

次回は「テーマ2 職場で起きやすいハラスメントの種類」です。

井上晴司

編集者:井上晴司

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