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2022年4月27日

年金制度改正のポイント~令和4年4月1日施行

繰り下げ受給の上限年齢引き上げと、繰り上げ受給の減額率改正

老齢年金は、年金受給権者による年金受給開始時期の選択幅が拡大され、、繰り下げの上限年齢が従来の70歳から75歳に引き上げられました。

対象者は、①70歳未満の人(昭和27年4月2日以降生まれ)、②老齢年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過していない人(受給権発生日が平成29年4月1日以降)のいずれかに該当する人です。また、65歳よりも前に繰り上げて老齢年金を受給する場合の減額率が改定されました。繰り上げの請求をした月から65歳到達月の前月までの月数に応じて、従来、年金額は1月当たり0.5%減額(最大30%減額)されていましたが、この減額率が1月当たり0.4%に変更されました。対象者は、令和4年3月31日時点で、60歳に到達していない人(昭和37年4月2日以降生まれ)です。

在職老齢年金制度の見直し・在職定時改定制度の導入

65歳未満の在職老齢年金制度について、年金の全部または一部が支給停止される基準が緩和されました。従来、65歳未満の在職老齢年金制度は、総報酬月額相当額と老齢厚生年金の基本月額の合計が「28万円」を上回る場合、年金額の全部または一部が支給停止されてきましたが、今般の見直しにより、65歳未満も65歳以上と同様、総報酬月額相当額と老齢厚生年金の基本月額の合計が「47万円」を超えないときは、年金額が支給停止されないことになりました。また、在職中の65歳以上70歳未満の老齢厚生年金受給者について、在職定時改定制度が導入され、毎年1回定時に年金額が改定されることになりました。従来、65歳以降の被保険者期間は資格喪失時(退職時・70歳到達時)にのみ年金額が改定されていましたが、年金を受給しながら働く人の経済基盤の充実を図る観点から基準日である毎年9月1日に翌月10月分の年金から改定することになりました。

加給年金の支給停止規定の見直し

厚生年金の被保険者期間が2年以上有り、65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で生計を維持している配偶者または子がいる場合には、自身の年金に加給年金が加算されます。従来、この加給年金は、生計を維持している配偶者に老齢や退職、障害を支給事由とする給付を受け取る権利があったとしても、その給付が全額支給停止されている場合には、加給年金が支給されることになっていましたが、今般の改正により、加給年金の加算対象となる配偶者が、被保険者期間が20年(中高齢者等の特例に該当する人を含む)以上ある老齢、退職を支給事由とする年金の受給権を有する場合、その支給の有無にかかわらず加給年金が支給停止されることになりました。ただし、令和4年3月時点で加給年金の支給がある人については一定の経過措置が設けられています。

国民年金手帳から基礎年金番号通知書への切り替え

国民年金制度または被用者年金制度に初めて加入する人には、年金手帳に代えて「基礎年金番号通知書」が発行されることになりました。

福岡労務ニュース2022年5月号の記事を再構成しました。

井上晴司

編集者:井上晴司

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