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2021年8月23日

派遣労働者の同一労働同一賃金 その2 労使協定方式

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派遣労働者の待遇決定の方式には、前回ご紹介した「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」があります。今回は、大半を占めているとされる労使協定方式をみていきます。

前回の「派遣先均等・均衡方式」だと同じ仕事でも賃金水準の高い大企業への派遣希望が集中することになります。
このため、「労使協定方式」も選択できるようにしているわけです。なお、同じ派遣会社において、派遣労働者ごとに「派遣先均等・均衡方式」あるいは「労使協定方式」を適用することもできます。

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労使協定方式では、派遣会社がろ労働者の過半数で組織される労働組合(ない場合は過半数代表者)と以下の内容で労使協定を締結します。

労使協定で定める賃金(基本給、手当、賞与、退職金)に関する待遇では、①派遣労働者が従事する業務と「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金額」(一般賃金)と同等以上の賃金額であること、②派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力または経験上の向上があった場合に通勤手当等を除く職務に密接に関連する賃金が改善されること、のいずれも満たし、公正に評価する必要があります。

賃金以外の待遇では、派遣会社の通常の労働者(派遣労働者は除く)との間での均等・均衡待遇を確保しなければならず、不合理な相違がないことを定める必要があります。具体的には、慶弔休暇といった法定外の休暇や、病気休職などの福利厚生がこれに当たります。

ただし、派遣法が定める教育訓練、福利厚生施設については、派遣先均等・均衡方式と同じように、派遣先の労働者との均等・均衡待遇を図る必要があるため、労使協定の事項から除かれています。このため、派遣先は当該教育訓練、福利厚生施設については情報を提供する必要があります。

上記の賃金決定の方法や教育訓練・福利厚生等に関して、労使協定で定めた事項を遵守していない場合は、労使協定方式は適用されず、原則的な派遣先均等・均衡方式が適用されることになりますので注意が必要です。

福岡労務ニュース2021年9月号の記事を再構成しました。
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