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2023年2月15日

4月から中小企業にも60時間超の割増賃金率が適用されます!

時間外労働の割増賃金は25%ですが、時間外労働が月60時間を超えると超えた部分の割増率は50%になります。

なお、法定時間を超えない所定外労働(例えば1日の所定労働時間7時間の会社で1時間残業した場合)と法定休日に働かせた時間は含みません。

給与計算の実務は、1時間単価1,000円の人が月70時間の時間外労働をしたときの計算は、1時間単価×1.25×70時間+1時間単価×0.25×10時間 となります。

1時間単価×1.25×60時間+1時間単価×1.5×10時間 でも同じです。どちらも90,000円になります。うち2,500円が追加割増の額です。

この60時間を超えた部分について上乗せの割増賃金部分を休暇に替えることもできます。これを「代替休暇」といいます。※労使協定締結が必要、本人の意思優先

代替休暇に回す時間の計算式は、次のようになります。

代替休暇の時間数=〔時間外労働時間数-60〕×換算率

換算率=代替休暇を取得しなかった場合に支払われる割増賃金率-代替休暇を取得した場合に支払われる割増賃金率

【計算例】60時間までの割増率2割5分で月80時間残業させた場合 〔80-60〕×〔1.5-1.25〕=5時間

代替休暇は、1日、半日、1日又は半日のいずれかの単位で2か月以内に与えます。

大企業は既に2010年4月から始まっていますが、代替休暇はあまり利用されていないとのことです。面倒くさいのでしょうね。

井上晴司

編集者:井上晴司

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